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大人になることのむずかしさを読んで。続 [読書]

大人ということはふつうにどこでも使っていることで、何もそれほど難しく考える必要なんてないともいえますが、一方では人として成熟するということはだれもが思い描くことであり、人がたった一人で生きる存在でない以上、人と人、社会、あるいは自然界との関わりの中に存在しているわけで意識するしないにかかわらず関係のつくり方の中に成長や成熟、赤ちゃんから子ども時代の保護から自立し、一人の個人として調和的円満な関係を作りつつ、社会の一員として何らかの役割をになうということがあるだろうと思います。保護の時代から自分に責任のもてる社会の成員として自立する過程にさまざまな困難や危険、つまずきが付きまとうわけで最悪の場合、再生に至らない死のケースまであります。

河合隼雄さんは心理療法家として多くの青年のそうした大人になろうとする過程で受ける自殺、ノイローゼ、家庭内暴力などにみられるような心身の深い傷からの立ち直りを援助することをしていらっしゃいました。

 河合さんは次のように書いていらっしゃいます。

 筆者(河合さん)の仕事の中核は、実のところ「見守る」ことにあると思っている。つまずきから立ち直る「良い方法」を筆者が教えてくれると思ったり、何か助言を与えてくれるものとして期待してやってこられるが、ある個人が本当に成長することは「その人なり」の道を自ら見出し、作り上げていくことであり、他人が軽々しく教えたりできるものではないのだ。したがって、その間、その人が苦しい道を進んでゆくのを見守ること以上にすることはないのである。といっても、このことがどれほど難しく、苦しいことだとわかっていただけるだろうか。見守るということはその人にできるだけの自由をゆるし、常に期待を失わずに傍らに居続けることだといえる。期待を持ち続けるためには、人間の可能性を信頼することを学ばねばならない。期待を寄せていくことは物事をよく見ていないとダメである。

 人が本当に成長することはその人なりの道を自ら見出し作りあげていくこといがいにないということ。他人が軽々しく教えたりできないということは厳しく心に響きますね。また人間の可能性を信頼することを学ぶということも決して簡単なことではないけれどとても大切なことなのだと思います。

 大人になるということの中に近代では進歩の概念がふくまれるようになったとあります。進歩とは何か、社会の進歩と個人の成長はどうちがうかということに問題があり鍵かと思います。進歩の意味について、それと近代以降に抱える人間の心の問題を考えてみたいと思います。


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コメント 4

Ryu

確かに軽々しく教えられるものでは無いように思います。最近は肉体的には大人でも精神的には子供という人たちが沢山いると言われますが、我輩64歳、ちゃんと大人になっているのか?と聞かれると………?
by Ryu (2014-02-04 16:01) 

侘び助

終りに近づいた人生・・・些細なことも許せる心に
なりたいと思いながら・・・悋気する矛盾に悩んでいます。
by 侘び助 (2014-02-04 20:05) 

風船かずら

Ryu様、大人になることのむずかしさなんていいだしながら、大人ってなにかむずかしいですね。
侘び助様、今の侘び助さんでとても素敵だと思います。
by 風船かずら (2014-02-09 12:50) 

風船かずら

ナイスをありがとうございます。
by 風船かずら (2014-02-09 12:53) 

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